自分が手にしたものを、
相手に譲るというのは、
とても立派なことであると同時に、
難しいことでもあります。
せっかく得たチャンスをみずから逃すことに
なるのではないか…。
譲ったら自分が損をしてしまう…。
そんな思いが生じてしまうのも、
無理のないことですよね。
でも、誰かに何かを譲れば、
譲ったもの以上のものが返ってくるのではないかと、
私は信じています。
もちろん、見返りを期待するというわけでは
ありません。
そうではなくて、譲ること自体に大きな価値があり、
譲る勇気が持てれば、自分自身を誇りに思うことも、
余裕を持つこともできると思うので、そういう意味で
譲った方が結果的に貴重なものを得られるのではないか、
と感じるのです。
譲るということは、
「私はいつでも思い通りのものを手に入れられる」
という自信の表れではないでしょうか。
そういう自信を持った人なら、いつでも臆することなく
人に譲ることができるでしょう。
逆に、自信がなければ自分の持っている何かに
しがみついてしまうでしょう。
また、「元気」や「余裕」も必要です。
例えば電車に座っているとき、他に席を必要と
している人がいても、疲れていたら「座りたい」
という欲求が邪魔してしまうのと同じです。
そして、譲るということは、難しく考えずに、
まずやってみるということが必要だと思います。
譲った先のことや自分の損得など考えずに、
まず譲ってみる。この勇気が大切なのではないで
しょうか。
譲れば、きっといい気持ちになるはずです。
小さなことからで構いませんので、譲る精神で
日々を過ごしてみてはいかがでしょうか。