「自分を愛することができなければ、
人を愛することもできない」
そんな言葉を聞いたことがあると思います。
そして、これは歴然とした事実のはずです。
愛とは、単純な「好き」という感情よりも
遥かに高次なものです。
だから、あの人は好きだけどあの人嫌いとか、
自分のことは嫌いだけど人のことは愛そうとか、
そういう不安定な状態では「愛」は育まれない
のではないでしょうか。
言い換えると、愛はもっと全体的、包括的な
ものだと思うのです。世界を包み込むような、
大きな力が愛です。
そしてその源泉は、自分を愛するというところに
あるのではないかと思います。
人は生まれたとき、自分がすべてです。
周りの世界や周りの人のことは認識できません。
だから、自分という存在が、人生の根底にあると
言えますよね。
両親の愛情をもらい、
それを通して自分の存在価値を感じられるようになり、
もっと愛されたい、もっと必要とされたい、
という気持ちが生まれ、やがて「もらう」のではなく
自分の側から愛を与えることを学んでいく。
誰もがそういう流れを辿るのではないでしょうか。
「私は人に何かを与えられる」という気持ちが、
自分を愛することだと思います。
だから、自分を愛せていなければ、
「私は人に何も与えることができない」
と思っているのと同じことです。
こんな風に思ってしまうことは、とても悲しいですね。
人のために何かをしたことが一度もない人は
いないと思います。誰もが必ず「与える」力を
持っているから、自分のことも、他の人のことも、
しっかり愛することができるはずです。
あなたの行いで、誰かが笑顔になったこと。
相手の気持ちを優先して、何かを譲ったこと。
人を喜ばせて、うれしい気持ちになったこと。
そういうことを、思い出してみてください。
ひとつでも何か思い浮かんだなら、
あなたはちゃんと自分を愛せているのだと思います。
「どうせ自分なんて…」という考えは
いますぐ捨てましょう。本当はみんな自分を
大切にしたいはずなのです。
もっともっと自分を肯定し、潜在能力を信じて、
愛の力を振りまいていきましょう。