「あなたの強みは何ですか?」
え? 私に強みなんてない!
そう思う人は多いかもしれません。
そんな方は、「ない」なんて即答しないで、
少し考えてみてください。
誰にでも強みはあるのです。
「わかりません」をなくすことが
幸せに成功するための最初の一歩と言っても
過言ではありません。
人より上手にやれたこと、
褒められたこと、努力したこと、
そういったことを思い出していくと、
ひとつくらい「強み」と呼べるものが
出てくるのではないでしょうか。
それでも思い浮かばなければ、
誰かに聞いてみましょう。ご両親、お友達、
職場の仲間など、近くであなたを見ている人は、
あなた以上にあなたの強みを知っているかもしれません。
また、「強み」というのは「全体の中の1番」ではなく
「あなたの中の1番」という意味です。
つまり、私は世界で1番○○が得意です、なんて
言えなくても構いません。ご自分の中で1番
輝いているものを見つければいいのです。
そう、私が冒頭で
「誰にでも強みはあるのです」と言ったのはこういうこと。
「あなたの中の1番」であれば必ずありますし、
見つけるのもそう難しいことではありません。
「マネジメント」や「経営者の条件」などの著書で
有名なピーター・ドラッカー氏も、強みを生かすことの
重要性を繰り返し述べており、
「目立った弱みのない人」ではなく
「大きな弱みがあっても強みのある人」
の方が成果を上げられると言っています。
もっとも、苦手を克服することや、
自分自身の弱みを自覚することは大切です。
しかし、そういうマイナス面にばかり焦点を当てて、
人生は楽しいでしょうか?前向きになれますでしょうか?
たぶんほとんどの人は、自信をなくしたり、
やりたくもないことにエネルギーを注いで疲弊したり、
ふさわしくない道を選んでしまったり、
「こんなはずじゃなかった路線」
に迷い込んでしまいます。
一方、強みに焦点を当てたらどうでしょう?
現状のままにして、すでにあなたは人より優位に立っています。
自然と自信が湧いてくるでしょう。
もっとがんばろうと思うでしょう。
そもそも努力を努力と思わなくなるでしょう。
むしろ「もっとやりたい!」「もっと成長したい!」
という意欲や勇気、情熱が湧いてくるはずです。
そして実は、強みは少ない方がいい、とも言えるのです。
パラドックスのようですが、強みがたくさんある人は
自分が本当にやりたいことを見つけるのが難しい。
何故なら、何をやってもできてしまうから、です。
数ある未来の選択肢の中から、自分にぴったりのものを
スクリーニングできないんですね。
それに対し、強みが少ない人なら取捨選択が簡単。
早い段階で絞り込んで、人より早く「勝てる道」を
見出し、鮮やかなスタートダッシュを決められるでしょう!
あなたの中の強みがまだ「原石状態」であれば、
磨きをかけて、もっともっと輝かせてあげましょう。